私は2017年にTOPSに参加いたしました。参加した当時は大学1年生で、新入生オリエンテーションの際に、TOPSのお話を聞いたことがきっかけで、参加いたしました。この記事を読んでくださる方にお伝えしたいことは、「TOPSは自分オリジナルの武器を見つけることができる」ということです。今から、私の経験を基にこのメッセージの意図するところを綴ります。私のTOPSは不安から始まりました。英語の自信がないにも関わらず、英語での法律・古典の講義を受けて、果たして理解ができるのか。そのような不安で胸がいっぱいでした。この不安は見事に的中します。準備したにも関わらず、講義内容の理解ができませんでした。そして、その不安に拍車をかけたのが、周りの非常に優秀な参加者達でした。もちろん英語は完璧で、中にはジョーク交じりで教授と侃侃諤諤の議論を繰り広げている人さえいました。正直なところ、この優秀な参加者と私を比較して「どこにも敵う要素がない」と叩きのめされ、暗澹たる思いになりました。そのようなモヤモヤした気持ちを抱えながらも、コッツウォルズへの遠足やロンドンの弁護士事務所の訪問など楽しい時間も経験し、やる気も復活してきたころにあるイベントが訪れました。TOPS恒例のプレゼンテーションコンテストです。このプレゼンテーションコンテストは、制限時間内に自由なお題に関するプレゼンテーションとそのプレゼンテーションに対する質疑応答を行い、総合的な完成度で争うというコンテストです。先ほど書いた通り、周りには優秀な参加者が大勢います。コンテストでまともに勝負を挑んだところで、優秀な方とのインプットの量とアウトプットの質の差が歴然である以上、結果は見えていました。再び暗澹たる思いに引き戻されましたが、この時「このモヤモヤを抱えたままTOPSを終わりたくない」とちょっとした反骨精神が沸き上がったのです。何とかして一矢報いたい、そう思った私が思いついたのはちょっとした考えでした。それは自分の趣味に関する考察を軸にしたプレゼンテーションならば自分の土俵に持ち込むことができるだろうという考えでした。この考えがドンピシャではまり、結果は全体で4位、そして何と私の大学で初めてのTOPSプレゼンテーションコンテスト入賞者となりました。そしてこの経験は帰国後の私に「例え、自分よりもはるかに優秀な人がいたとしても、自分オリジナルの武器を活かし・信じ・追及することで、何とかできる部分もある」という考えを思いつかせました。今でも私はこの考えを持って仕事をしています。現在、私はコンサルティング会社に勤めておりますが、今の私の周りにも、私よりずっと優秀な人達がいます。そして、その数と質はTOPSにいた人たちの比ではありません。ただ、そのような中であっても、私は自分オリジナルの武器でもって立ち向かい、クライアント様へ価値を提供し続けることを軸に、日々職務に邁進しております。最後に、私がTOPSに対して思うことを綴って、結びといたします。私が思うに、TOPSはただの留学ではありません。自分がいかに何も知らなかったのか、何もわかっていなかったのかという劣等感を短期間で叩きつけられる留学です。しかし、劣等感を自覚し、立ち向かうことで自分オリジナルの武器を見つけることができる留学でもあります。ぜひ、自分オリジナルの武器を見つけたい、何度叩きのめされても立ち上がってやる、そういった知的好奇心とハングリー精神あふれる方々がこのTOPSに参加してくださることを願ってやみません。