OCTOPUS(Oxford Cambridge Tokyo Programme for Universities and Schools)の目的は何ですか。日本の高校生が日本の大学の受験勉強をしながら、同時にイギリスの大学の受験勉強も並行して行い、両方受かってから行きたい方を選択する、ということです。そんなことが実際にできるのか、と疑問に思われるでしょう。しかし、そのような例は毎年あります。海外の大学を目指すのならば、ふつうはインターナショナル・スクールに通うか、あるいは早い時期から海外の学校に留学するというのが普通ではないでしょうか。その通りです。しかし、18歳以下の生徒が海外でひとりで生活することは法律上認められていない場合があり、家族一緒に滞在するか、現地のguardian/後見人をつけるしかありません。いずれにしても、経済的には非常に大きい負担であり、一般の家庭では不可能です。一方、インターナショナル・スクールに通わせる方法もやはり、経済的負担は非常に大きいです。また、インターナショナル・スクールのレベルは、一般的に言うのは難しいですが、必ずしも高くはありません。実はわたくしも最近まで、日本の学校教育を受けながらイギリスの大学を目指すことは事実上不可能であると思っていました。しかし、新型コロナによって、インターネットを用いた国境を越えた教育が一気に普及しました。日英の時差は8〜9時間ありますが、これならばイギリスの先生にリアルタイムで教わることが十分可能です。 日本にいる外国人または日本人に教えてもらわないのですか。原則としては、教えてもらいません。まず日本人は英語でイギリスの大学の受験勉強を教えることができる人はほとんどいないと思います。日本にいる外国人(イギリス人)も、一部のインターナショナル・スクールを除いて、自分自身はイギリスの大学で勉強している場合であっても、教えた経験はほとんどないと思います。日本には無数の英語学校がありますが、イギリスの大学入学のための科目(数学、物理など)を教えてくれる先生は少ないと思います。そもそも、これまでそのような需要が日本にはありませんでした。今後需要が増えれば供給も増えると思います。OCTOPUSによるカリキュラムやスケジュールについては、改めて、Kasai Schoolの項目で説明したいと思います。